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インタビュー コンサルタントへの道

アビームコンサルティング株式会社
近藤 敬氏 (執行役員 プリンシパル 経営改革セクター)

大学卒業後、政府系特殊法人にて貿易・投資関連の企画業務に携わる。 ペンシルバニア大学ウォートンスクールにてMBA取得後、外資系食品メーカーでのマーケティング職に就く。 戦略コンサルティングファーム2社を経て、アビームコンサルティングに参画。 バリューチェーン改革、ビジネスモデル構築などを中心に幅広いプロジェクトに従事。著書多数。


コンサルタントになる前は、どのような仕事をしていたのですか?

新卒で政府系特殊法人に入り、貿易・投資の相談業務や、企画予算管理などを行っていました。その中で、問い合わせのあった内容に対して回答するという機会が多くあったのですが、自分が調査し回答した内容を認めていただくことが面白く、課題に対する解決策を導き出すコンサルティングという仕事への興味が強くなっていきました。元々30歳までに留学する希望があったので、その仕事に6年間携わった後、MBA留学を決意しました。
貿易投資や新規事業など、それまで携わっていた仕事にも関連のある分野だったのですが、いざ勉強を始めてみると、自分ができないことがいかに多いかを実感しました。以前の仕事は、予算があってそれをどう使うかという「足し算」「引き算」の世界でしかなく、売上や利益を見る視点や、バランスシートのことなど、初めてビジネススクールで学んだくらい。また、学んだことも机上の空論でしかないため、コンサルタントになる前に、企業活動を経験として学ぶ必要があると感じ、まずは事業会社に入ることを決めました。

そこではどのようなことを学びましたか?

外資系メーカーでブランドマネージャーをしていたのですが、市場調査から商品企画、生産、販売、在庫処理まで、全ての工程にあたかもその商品の社長のように携わっていたため、各部署がどのように連携し、会社が動いていくのかという一連の流れを学ぶことができました。幸い多くを任せてもらっていたので、積極的に改善提案なども行いましたが、その難しさも実感しました。会社を動かすためには、関係するメンバーが同じベクトルを向かなければならないし、トップがOKを出さなければ動かせない。現場の一社員という立場からではなく、コンサルタントという立場から改革に携わってみたいという思いが強くなり、チャレンジすることを決めました。

いよいよ近藤さんのコンサルタントとしてのキャリアが始まるわけですが、アビームコンサルティングに入社されるまでの経緯を教えて下さい。

当社に入社する前に、2社の戦略コンサルティングファームを経験しました。クライアントや海外のコンサルタントなど多くの人との出会いを通じて、ロジカルシンキングや物事の整理の仕方などコンサルタントとしての基礎となる多くのことを学んだと思います。しかし既に完成された組織だったので、どうしても今ある文化を守ろうとしてしまい、悪く言えば既存の枠にあてはまらない人や考えを排除してしまう傾向がありました。一方、「育てる」フェーズにある組織は、多様な考えを受け入れて自分たちの文化を作っていくことができますし、パートナー層とスタッフ層の距離も近いので、若手が多くを学びやすい。その方が面白いな、と思っていた時に、当社の経営改革セクターを本格的に立ち上げるという話を聞いたのです。自分が思い描くコンサルティングを実現するチームを作るチャンスだと思い、参画を決めました。

思い描くコンサルティング、とは具体的にどのようなものですか?

前の会社では、それぞれのコンサルタントの専門領域が細分化されており、私はそれに物足りなさを感じていました。もちろんクライアントの業務に精通していることはアドバンテージにはなりますが、戦略系のコンサルティングの根底にあるのは、クライアントの課題を解決するため、彼らが持っていない新しい視点を提供することですから、業種や業務は関係ありません。むしろ業務的な側面から入ると、新しい視点は生まれにくく、また表面的な解決策にも走ってしまう。とはいえ、視点を提供するだけでいいということではもちろんありません。一番大切なのは、実行面において一緒に取り組んでいくこと。私が若手によく言っているのは、「職位が2つ上の立場の人と同じ仕事ができるようになれ」ということ。例えば若手コンサルタントであれば、クライアント企業の課長と一緒に業務を行い、最終的に部長に提案を通す。数ヶ月の間に、クライアント企業の課長の業務ができるようになるということです。しかもそれを各プロジェクトで行うので、それが数ヶ月単位で起こる。しかも、様々な業種のクライアントに対して行うわけですから、経験値を得るスピードも、幅も他の職種の比ではありませんよね。プロジェクト経験を積めば積むほどコンサルタントとしての市場価値も上がってくるわけです。

コンサルタントとしての価値とは、具体的にどのようなものだとお考えですか?

相手が求めているもの以上を提供できてこそ、価値と言えるのではないでしょうか。我々は「Journey Management」というテーマを掲げ、クライアントと一緒になって改革の実行に取り組んでいます。改革の道しるべを示すだけではなく、ともに歩んでいくという考え方ですね。こういう取り組み方をすると、相手が何を求めているかがわかるようになり、お互いの間に信頼関係が生まれる。おかげで、既に6回のリピートをいただいているプロジェクトもあります。
よく、コンサルタントの価値は何ですか、という問いに対し、「企業価値の向上」と答える方がいます。しかし、私はそれだけだと思わない。企業価値の向上なんて、クライアントの現場にはあまり実感がないんです。それよりも「今まで自分たちがしたいと思っていたけれどできなかったことが実現した」「これまで3 日かかっていた仕事が15分で済むようになった」、そういった「感動」を創出することの方が、価値があることだと私は思っています。

近藤さんの今後の目標を教えて下さい。

まずは経営改革セクターをしっかりと形にすることですね。組織としての動きを早くしビジネスを大きくするために、みなが同じビジョン・ベクトルを持って動ける『自律した』組織にしたい。そうなったらもう、私は卒業です(笑)。まだまだ当社の経営改革セクターを知らない方も多い。だから「アビームコンサルティングの経営改革セクター」を知られるようにしたいし、優秀な人材が集まり、優秀な人材を輩出する、そんな事業部として確立していきたいと思っています。

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