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アビームコンサルティング株式会社
岡本 道晴氏 (シニアマネージャー 経営改革セクター)
大学卒業後、大手総合商社にて約10年間、生活産業やハイテク等における外資企業の日本市場参入・拡販に伴う事業開発、中小企業支援、グループ会社管理な どを経験。
2000年、デロイト トーマツ コンサルティング(現:アビームコンサルティング)コンシューマービジネス事業部に入社。
2003年、戦略事業部(現在 経営改革セクター)に異動、現在に至る。
新卒で総合商社に入社。以来、東京と大阪で5年ずつ、海外ブランド企業などの日本市場参入・拡大に伴う、市場分析、事業計画策定、提携先のアレンジ、商品 企画、チャネル戦略、物流ネットワークの構築など、顧客と共に総合的にビジネスを組立てて実行するという仕事をメインに行ってきました。
繊維素材・製品メーカー、卸、小売、電機メーカーなど、担当した業種は様々で、規模も売上10億から数千億円まで多岐に渡りました。特に中小企業の場合は自分がその会社を支えている実感があり、プレッシャーもやりがいも大きかったですね。
現在のコンサルティングの仕事は、戦略を立てるだけではなくクライアントの経営層と現場をいかにして動かすかということが求められるため、そういった前職の経験も活きていると思います。
商社に10年間在籍した時点で、それまでの様々なビジネス経験を活かして新しいフィールドにチャレンジしたいと考えていました。また、ちょうどその頃民間のビジネススクールに通っており、体系的な手法の奥深さを感じていました。
そして、経営や戦略立案・企業変革の専門化としてのスキルを磨き、クライアントにより様々な形で貢献したいと考え、それを実現するにはコンサルティング業界が最適だ、と考えたのです。
当時は商社経験を活かしたいと考えていたので、コンシューマービジネスという流通、卸、消費財メーカー、飲食業界に特化した事業部(当時)があった当社に 入社を決めました。現場目線で上流から実行支援までの総合コンサルティングを手掛けるスタンスに共感したことも大きかったですね。
国内外の、多様な業種のビジネスに携わったこと、営業・企画・物流・グループ管理などの幅広い現場業務を経験したこと、ビジネススクールで一通りの理論を学んだことが、コンサルティングに活きました。
また、顧客の立場で課題を整理したり、実行計画をクイックに書いたりする経験、徹底した顧客志向の習慣は共通していました。
とはいえ、知識や経験はコンサルティング(判断基準)のベースに過ぎません。例えばこの業界・課題はこの戦略・施策の組み合わせでうまくいくという“成功 体験”があったとしても、そのシチュエーションにおいてそうであったというだけです。その事例を構成するファクターを分解し、一つのパターンとして捉える ことで、新しいシチュエーションでの優れた仮説作りに活かせなければ、意味はないのです。
このように、知識やスキル、方法論をベースに、状況に応じた本質を突いた仮説を立てて検証することが最も重要であると、プロジェクト経験を重ねるにつれ実感するようになりました。
更に、その仮説力には、(1)多様なサービスや業界に携わる中でキレのある仮説を立てる力、(2)業界・業務知識と顧客特性を踏まえて落とし込む力、の両方が必要だということも実感しました。
上記(1)の力をより磨き、顧客の経営課題全体に応えていこうと考えて、2003年に経営計画セクター(当時戦略事業部)に異動しました。
仮説と言っても、長期的なラフでダイナミックな初期仮説や、短期の精緻な仮説などが色々ありますが、ここでは主に前者をイメージして述べます。
良い仮説とは、(1)幅広い知識・ノウハウをベースに、(2)徹底的に考え抜き、(3)そこに新たな情報や刺激が加わった時に生まれるもの、です。
(1)は、基本的な経営知識・業界知識・思考ノウハウに加え、日頃から歴史・社会学・心理学・その他雑学をINPUTしておくことが発想の巾を広げるため に重要です。また幅広い知識・情報に触れるだけでなく、その背景・理由や構造を考えて、実際使える棚(引き出し)に整理しておくことも大切です。
(2)の徹底的に考え抜くは、精神論に聞こえるかもしれませんが、集中して効率的に結果を出すには、「自分はありきたりでない抜本的な仮説を作るんだ、作れるんだ」という強い意志・情熱が重要です。
そして考え抜いた成果・成功体験を積み重ねると、良い仮説かどうかが直感的に判断出来るようになってきます。そうなれば、どの程度まで突き詰めて考える と、刺さる仮説に出来るかが分かり、質とスピードが飛躍的に向上していくのです。これは、事業会社ではほとんど身に付かないスキルであり、コンサルタント の質を決める最大のポイントだと言えます。
良い仮説かどうか直感的に判断する視点は、例えば「抜本的か?具体的か?経営者に刺さるか?現場の各組織に刺さるか?常識や前提に囚われていないか?網羅 的か?現場のファクト・声が反映されたものか?外部環境や業界・顧客特性を踏まえているか?効果は大きいか?実現可能か?」という感じですね。
経営層に、早い段階で「抜本的な成果が出そうだ、やれそうだ」と思ってもらい、プロジェクトを高く評価してもらうこと。合わせて経営層が現場の取り組みを 賞賛することで、現場が主体的に変革意識をより高めるサイクルを作ってあげることですね。そのためには、顧客以上に顧客の課題を考え抜くと共に、顧客の意 思決定ラインや人間関係まで理解することが重要だと思います。
そこをクリアして、クライアントと一緒に突き詰めて考え、成し遂げた感動を共に味わうことは、何度経験しても感慨深いものです。
入社前は漠然とですが、コンサルタントは、専門的な経営知識や方法論を用いて、精緻な分析と綺麗で分かりやすいドキュメントを作るようなイメージを持っていました。
今はコンサルタントとは、本質的にはクリエイティブさを泥臭いまでに突き詰めていく仕事であり、人間力を持って顧客と共に変革を推進する仕事だと考えています。
経営改革セクターとして、クライアントの期待を超える価値提供が出来る組織であり続けるために、当面は体制作りにしっかり貢献していきます。 具体的には、(1)経営課題対応から実行支援まで、クライアントに真に貢献するためのスキル・マインドの共有、(2)面白くてクリエイティブなプロジェクトの発掘・創造、(3)知名度・ブランド力向上のための活動、の3つですね。
中期的には、楽しくハイパフォーマンスを上げるチーム、業界第一人者や経営者人材をどんどん輩出・交流するクリエイティブなチーム作りを目指せればと考えています。
向上心、好奇心が強く求められる仕事ですので、普段から様々な本を読む、セミナーや交流会に参加する、街を歩く時もマーケッターとしての視点を持つなど、 情報に敏感であることは重要です。また、それ以上に重要なのは、現在の仕事に対するコミットメント。例えば、会社の体質が古く組織の壁がある、会社に意見 が通らないなどという人がいますが、今の会社・部署でも、考え抜いて行動すればもっと出来ることが必ずあるはず。
今の仕事のなかで面白みを見つけ、自らより責任の重い仕事・立場を担っていこうとする姿勢が大事ですね。
コンサルタントとは、常に好奇心をもってINPUTを続け、また積極的にポジションをとりに行き、フィードバック受けに行くという姿勢があってこそ、成長できる仕事ですから。

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